講座詳細

講座名
【第273回スキルアップ②】タバコの健康被害と禁煙指導

要旨

 タバコはナス科タバコ属に分類され、南米アンデス高地で誕生したと言われています。人間とタバコの関係は紀元前6000年頃にさかのぼり、火山噴火や雷などで発生した山火事の際に、焼け残った葉っぱから芳香がたちこめ、その煙から快い刺激が感じられ、それがタバコであったと言われています。人類で最も古いタバコの記録は7世紀ごろマヤ文明の遺跡にみられます。大航海時代にコロンブスによりヨーロッパに伝えられ、日本には1543年ポルトガル人が種子島に漂着したことにはじまる南蛮貿易によってもたらされました。タバコが嗜好品として世界中に広がるとともに、1900年代からは健康被害が明らかにされ続けています。しかし、日本には、たばこ産業の発展により財政収入を安定的確保しようとする「たばこ事業法」と、健康被害を防ぐ世界的枠組み「たばこ規制枠組み条約(FCTC)」、「健康増進法」、「受動喫煙防止法」など、相反する法律がせめぎ合っている状況です。
 能動喫煙や受動喫煙による健康被害については、十分な科学的エビデンスが集積されていて、喫煙を継続すると約10年は寿命が短くなることがわかっています。さらに、「喫煙習慣は個人の嗜好によるものではなく、タバコ煙中に含まれるニコチンによる依存症であること」、ならびに「喫煙者はニコチン依存症と喫煙関連疾患という病気の患者であること」、と世界的に認識されています。それゆえ、禁煙は最も対費用効果の良い健康増進法であることが知られています。最近は、新しいタバコとして加熱式タバコが販売され、副流煙が出ない、タール成分が少ないので有害物質が少ない、などと宣伝され、急速に普及し始めている。しかし、決して健康被害がないわけではありません。日本では平成18年より禁煙治療に医療保険が適応されている。当初はニコチネルTTSしか補助薬はありませんでしたが、バレニクリンが2つめの補助薬として承認され、最近では禁煙アプリが医療保険で処方可能となり、禁煙治療も進化してきています。

※この度の(COVID19)自粛要請により、しばらくの間は特例により【集合講座A】として認定いたします。
学習期間 2021年6月25日(金) ~ 2023年6月30日(金)
申込期限 2023年6月30日(金) まで
講師名 順天堂大学 呼吸器内科  准教授 瀬山 邦明 先生
認定単位 1 単位
受講料 1,000円/人(税込)
返金について
    受講料について
    • 受講料は事前支払いです。
    • 入金後の返金はいたしませんので、ご了承ください。
主催 一般社団法人ソーシャルユニバーシティ 薬剤師生涯学習センター

連絡先・お問い合わせ

何かご質問等ございましたら下記までご連絡ください。

一般社団法人ソーシャルユニバーシティ  薬剤師生涯学習センター

  • TEL03-6258-5788(平日9時-18時)
  • Emailinfo-g20@pleso-ls.jp

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